2013年4月11日木曜日

ブランド力支える「3原則」

ブランド力支える「3原則」

フランスの有力ブランド「ルイ・ヴィトン」。輸入販売を手がけるルイ・ヴィトンジャパン(東京・港区)の秦郷次郎社長の自慢話を聞くまでもなく、国内に販売拠点を持つ海外ブランドの中で「ルイ・ヴィトン」が圧倒的に強い。昨年1年間の売上高は海外ブランドで初めて1000億円を突破した絶好調の自信を裏づけるように1月下旬、衣料と靴を除く主力商品で平均9%の値上げを実施したばかりだ。なぜ、そこまで強いのか。秦社長はこう自己分析する。「品質とデザインに対する評価の高さが第1。2つ目はブランドの考えを浸透させられる直営方式の徹底、そして3つ目がバーゲンやアウトレット販売をしない価格政策だ。この3つを同時に実行できているからこそ今の結果がある」ルイ・ヴィトンに利益をもたらす世界の購買層の7割は日本・韓国・台湾などのアジア系と言われ、その中でも日本人が購入している度合いはかなり高いとされている。昨年は、全世界での売上高が前年比37%の伸びを記録。不況下にあった日本国内でも前年比16%増の伸びを示した。日本だけでなくフランスや米国でも在庫が不足しているため、現在2つの工場を新設中だというが、日本の需要に追いつくには、年内いっぱいかかりそうな見通しというブームの「プラダ」売り上げ減速

日本人はブランド好きとよく言われる。しかし、実際は海外ブランドすべてが成功しているわけではなく、勝ち組と負け組がはっきりしているルイ・ヴィトンや「ティファニー」(日本での推計売上高約500億円)、「エルメス」(同325億円)などは好調だが、一時期ブームを巻き起こした「プラダ」は売り上げが減速しているある大手百貨店では、ルイ・ヴィトンの売り上げが既存店ベースで2000年度上期(2000年3〜8月)、下期ともに前年比10%前後の伸び、エルメスもほぼ同水準の伸びだったのに対し、プラダは年間を通じて10%前後の前年割れが続いたという長い時間をかけて大勢の日本人の心をつかんだルイ・ヴィトンにも課題はある年齢層、所得層でターゲットを絞ってはいないとはいうものの、日本での購買客は25〜35歳の女性が中心で、紳士向けはごく一部の商品を除くとあまり売れていないのが実情だ,rmt。「日本の男性は文化的に虐げられてきた結果、楽しみを自分の業界の中だけでいじましく見つけている」のがその理由かどうかは別にして、「日本のビジネスマンに知られるブランドはダンヒルぐらいしかない」と、秦社長は男性へのアピールがいま一つなことを率直に認める局面を打開すべく、ルイ・ヴィトンジャパンは男性市場開拓に向け体制を次々にてこ入れしている。男性専属のマーチャンダイザーを置き、男性社員を増やしたのはほんの一策。男性誌への広告掲載のほか、全国紙などにキャッチコピーだけではなく縦書きで文章の多い、海外ブランドらしからぬ雰囲気の全面広告を何度も出し、40〜50歳前後のビジネスマンに秋波を送り続ける商品のデザインでも、なるべく「モノグラム」と呼ぶルイ・ヴィトンのロゴが目立たないような、シンプルなビジネス仕様のものを投入して、見た目のブランド色を薄めている。そんな営業努力の甲斐あってか、紳士物も過去5年ではじわじわと売り上げが伸び、昨年は、好調だった衣料品も含めれば250億円を売り上げた日本の紳士物市場の将来性についてはエルメスなど他のブランドも注目しており、ブランドウオーズの戦線が「男物」にも広がるのは確実だ,ドラゴンクエスト10 RMT。(広野彩子)
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